2歳の息子に絵本を読むとき、そのほとんどは「息子本人」の感性や言葉を育む物が多いです(もちろん絵本はそれだけで、十分に価値のある物だと思いますが!)。
そんな中、年に何冊かは、「大人の私も」一緒に読んでいて本当に楽しめる絵本、何度読んでもその絵や言葉に心がぐっと惹きつけられるような絵本が見つかります。
今日ご紹介したいサム・アッシャー(作・絵)の「あめのひ」と「かぜのひ」は、まさにそんな、大人も楽しめる絵本です。
サム・アッシャーの絵本「あめのひ」「かぜのひ」は、「ぼく」と「おじいちゃん」コンビによる大冒険のお話
「あめのひ」のあらすじ:
朝、目がさめると、雨がふっていた。
ぼくは、外に行きたくてたまらない。だって、雨の中であそびたいんだ。
でも、おじいちゃんは、雨がやむのを待とうって言う。雨、やまないかな…。もう、やんだかな…。
ようやく雨がやんだ。さあ、おじいちゃんと手紙をポストに出しに行こう! ドアをあけると…?
「かぜのひ」のあらすじ:
朝、目がさめると、風がふいていた。ぼくは外に行きたくてたまらない。
落ち葉をけっとばしたり、風にのってとびあがってみたり、向かい風に向かったりしたいなあ。
おじいちゃんは、たこあげをしようっていうけど、たこがなかなか見つからない。外では風がどんどん強くなってきて…?
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この2冊の絵本の何が良いかって、まず登場人物が「ぼく」と「おじいちゃん」のコンビである点。
「男の子と祖父」のパターンって、絵本で描かれること自体が少ないと思うのですが。
「ぼく」と「おじいちゃん」という絶妙な距離感のコンビであるからこそ、独特のまったり感やファンタジーな展開が活きています。
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あとやはり私が惹かれるのは、「あめ」と「かぜ」という悪天候を、どこまでも楽しむ気持ちが描かれている点。
この2冊では、結構な大雨と嵐のような風の天候のなか、
ぼくとおじいちゃんが外へ楽しい大冒険に出かけた後、最後に家に帰ってきて2人で温かい飲み物を飲みながらの「ぼく」のこのセリフで終わるのです。
あしたもあめ、ふるといいな。(「あめのひ」より)
そして
あしたもかぜ、ふくといいな。(「かぜのひ」より)
この和訳がまたなんとも、ぐっときます。
どんな天気も、考え方によってはどこまでも楽しめる。子供にも大人にもそう思わせてくれる、貴重な絵本だと思います。
▼著者:サム・アッシャー(Sam Usher)さん(イギリスで活躍する絵本作家)と、訳者:吉上恭太さんのプロフィールはこちら
雨粒や水溜りの映り具合、ひゅうひゅう吹く風を丁寧に描いているサム・アッシャーさんの画力も素晴らしくて、そこも是非見てもらいたい。
ネットででも、近所の本屋さんでも図書館ででも、良ければ探してみてこの本当に美しい世界観を覗いてみてください。
サム・アッシャーの絵本「あめのひ」「かぜのひ」詳細情報
- 「あめのひ」…全32ページ、発売日:2017年6月13日、寸法:22.5 x 0.9 x 31 cm(大型本)
- 「かぜのひ」…全32ページ、発売日:2018年9月11日、寸法:22.5 x 0.9 x 31 cm(大型本)
▼英語バージョンもあります(他に”Sun”と”Snow”もあり)。
今日もお読みくださり、ありがとうございます!
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