※この記事内の情報は、2018年当時のものです。いまは当時とは事情が変わっているかもしれませんが、参考になりましたら幸いです。
今までの人生でもたぶんあまり見たことが無い、謎めいた料理が目の前にある。
それを最初に一口口にしたときの「これ、おいしいやん!」という感動と、
売り切れ前に無事にこの味にありつけたという安心感。
そして、ローカルフードならではの、口いっぱいに広がる「ホッ」とする旨味。
この瞬間のためになら、家から離れたエリアに赴くことも、行列に並ぶことも厭わない。
そう、おはぎは今、シンガポールのホーカーにハマっている。
人気ホーカー「Old Airport Road Food Centre」@シンガポール
冒頭で「行列に並ぶことも厭わない」と書いたけれど、なんなら、最近のおはぎはこう思っている。
「行列が長ければ長いほど好ましい!」と。
昔は、日本のラーメン屋やパンケーキ屋の前にできている長ーい行列を横目で見ながら、
「我慢強い人たちだな」と思っていた。
「時間がもったいない」とまで思っていた。
しかし、今ならあのかたたちの気持ちがよくわかる。
行列に並ぶことも、もはや食の喜びのひとつなのだ。
それは実際に並んでみると、よくわかる・・・。
おはぎとまっちゃは先日の週末、美味い昼食を求め、
バスに揺られて少し離れた街にあるホーカーに行った。
シンガポールの数あるホーカーの中でも「特においしいお店が集まっている」との呼び名が高い、
Old Airport Road Food Centre!である。
そして、週末のお昼で混み合っているホーカーのなかでも、
ひときわ長い行列ができている店を発見した。
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行列の先に目を凝らしてみると・・・

「新美香正宗卤面 (Xin Mei Xiang Zheng Zong Lor Mee)」
という、「ローミー」の名店だった。
激ウマ「ローミー」にありつくまで
ローミーとは・・・中国南部、福建省の麺料理。太めの黄色麺と、とろみのあるスープが特徴。魚のすり身・お肉・薬味などがトッピングされている。
ローミーというこの麺料理、私は耳にしたのはこの日が初めてではなかった。
以前、シンガポールの旅行本で写真を見たことがあったし、
つい先日も中国語スクールの日本人クラスメイトさんから「あれはハマる」と聞いていたのだ。
そんな経緯もあり、私たちは迷うことなくこの行列に並び始めた。
その日はこのお店は閉店が2時の予定で、並び始めたのは1時過ぎ。
そしたら並び始めてすぐ、店のおばちゃんが、列の後ろの方に来た。
そして私たちの真後ろ(本当に私たちの次!)に並んでいた男女連れを指さし、
多少ぶっきらぼうにこんな感じのことを中国語で言った。
「今日はこのひとたちで終わりだよ!(`・ω・´)」
なんと、私たちの次のおふたりがラストだったのだ。
それより後ろに並んでいた群衆は残念そうに散り散りばらばらになった。
なんとラッキー!!ぎりぎりセーフ!!\(^o^)/
さすが人気店、行列への対応も手慣れたものである。
ここで私たちのローミーという料理に対する期待はますます高まった。
そうして列に並んでいる間に、
店のおばちゃんからの「何個?」「何ドルのやつ?」との中国語での質問にも
2人で噛みまくりながら答え、
30分ほど待って、ようやく初ローミーと対面!!
じゃーーーん
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これは・・・旨そうだ。
まず、まっちゃがひとくち。
「これ・・・今までシンガポールのホーカーで食べてきたあらゆる料理のなかで、
一番おいしい・・・(*´ω`*)」
え!私も私もー!と、どんぶりをこちらに寄せてもらう。
(実はこの日はローミーは1杯だけにして、列に並んでいる間に私が別のお店のおかずをもう一品買っていた)
・・・めっちゃおいしい。( ゚Д゚)
私は正直麺にはあまりこだわりが無いのでコメントは省く(←)が、
このとろとろスープが素晴らしい。
魚やお肉や上にのってる薬味の風味が絶妙に混じりあい、
まっちゃが「最後にスープの上からかけてくれた」と言うお酢の酸味も加わり、
これはなかなか巡り合えない絶品である。
「ちょっとー!ローミー、めっちゃ良いやん!ってかホーカーってめっちゃ良いやん!
これからもっとあちこち巡っていこう!!」
ホーカー巡りにハマる
それからというもの、私は平日の昼間に時間あらば、
ひとりで、はたまた友だち(シンガポーリアンや日本人の食いしん坊仲間)と
ホーカーの人気店を巡る旅をしている。
毎週末、土日のどちらかのお昼はまっちゃとも欠かさずに行くことにした。
そうしてわかった、
私の思う、ホーカーの良いところは・・・全神経を食の一点に集中できるところ(大げさ)。
まず敷地内に着くと、行列のできている店を探す。
↓
ひときわ人が集まっている店を見つけたら、
その目の前まで行って感覚を研ぎ澄ませる。
列の先頭の人が受け取る出来たての料理、
店頭に貼られた数々の賞状、
厨房内の、大きな丸い中華鍋の中で踊る食材から立ちのぼる香り、
鍋とお玉が擦れたときのガチャガチャという音・・・
あらゆる感覚を駆使して旨味を感じる。
↓
それと同時に、事前に調べておいた店の方にも行って見たりする。
もちろん、列のできていない店の中にだってまだ知られざる名店があるかもしれないから、
うっかりしていられない。
↓
そうやって複数の店をじっくり見て回ってから、
最後に自分の五感と胃袋と相談して、本日のお店を選ぶのだ!!
ホーカーにハマりだすと、「次はどこの美味しくて安いご飯を食べに行こう?」と楽しい。
正直に言って、こんなにもホーカー飯というものが、
生活に彩りと活力を与えてくれるようになるとは、驚きである。
なんでもっと早くホーカーの魅力にきちんと気付けなかったのか!とも思うけれど、
きっとこれは、
こちらへ来て10ヵ月ほどが経ったこのタイミングで、ようやく本当の意味で
味覚的にも言語的にも(中国語が少しでもわかるようになってくると、ホーカーは本当に面白い所なのだ)
この国に順応してきたからだろうと思う。
そしてまた次回は、おすすめのホーカー飯をもっと皆様にご紹介できればと思っております
(ええ、そう、なるべく近いうちに更新を・・・←)
では皆さん、シンガポールも日本も大変暑さが厳しいこの頃ですが、
お体に気を付け、なるべくおいしいものを食べて力をつけ、お元気にお過ごしください~\(^o^)/!!


